あたしは中庭でふたりぶんのお弁当を食べたの。 おなかすいてたし、ちょうどよかったな。 …あれ。せっかくうまくできたのに、なんだかしょっぱいよ。
ばかだな、あたし。どんなにがんばったっておちんちんのついてる あたしじゃケンちゃんのお嫁さんになんてなれないのに。 応援してあげなきゃいけないのに… なんでこんなことも分らなかったんだろう。
沙苗ちゃんは元気で明るくて、よく喋って… 一緒にいるとそれはもちろん、楽しい。 だけど…クソッ、どうしていちいちアイツのこと 思い出しちまうのかな。 ああ、こんな服、悠太郎も好きそうだよな___ なんて、今も考えてしまったり。
オレ、どーかしてるよな…
自分がどんなに女の子のつもりでいても、男の体に 違和感をもっていても、やっぱりあたしは男だから。 …男の子は男の子らしくしなきゃいけないから。
ばっさり男らしく切ってくださいって頼んだのに、美容院の お姉さんは笑いながらこんな髪型にしちゃったの。 うう、こまったな… 男っぽくしなきゃって思ったのに、決心がにぶっちゃう。 そしたらデートから帰ったケンちゃんが髪留めをくれたの。 もう使えないけどすごくすごく嬉しかった。
+マエ+ +モドル+ +ツギ+